平成30年度 県立広島 病院指標

 県立広島病院は,国が定める集計条件により,DPCデータから「病院指標」をとりまとめ,広く皆さまに公開することとしました。

●この指標は,平成30年度(2018年4月1日~2019年3月31日)に当院を退院された患者さんの統計をもとに作成しました。

●公表にあたっては,厚生労働省指定のテンプレートを使用しています。

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成30年4月1日から平成31年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●一般病棟の年齢階級別(10歳刻み)の患者数を示しています。
●年齢は,親様式における様式1開始日時点としています。
●年齢階級は90歳以上を1つの階級として設定しています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 916 393 529 646 1111 1466 2721 3923 2718 614
 地域の急性期病院として幅広い年齢の患者さんに医療を提供しています。年齢階層別の割合では,60歳未満の患者さんが33.7%,60歳以上の患者さんが66.3%を占めています。高齢化の影響で60歳以上の患者さんの割合が少し高めとなっています。
 一方,当院は総合周産期母子医療センターの指定を受けていることもあり,10歳未満の患者さんが全体の6.1%を占めています。また,がん診療連携拠点病院として幅広いがん疾患に対応しており,中高年のがん患者さんも多く入院されることから,50歳代の患者さんが全体の9.7%を占めています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成30年4月1日から平成31年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●臓器移植(『厚生労働大臣が指定する病院の病棟における療養に要する費用の額の算定方法の一部を改正する件(平成28年厚生労働省告示第73号)』に規定)は集計対象外としています。
●生後1週間以内に死亡した新生児は集計対象外としています。
●一般病棟の中における転科においては,主たる診療科は医療資源を最も投入した傷病の担当医が所属する科で集計しています。
●同じ疾患に対し複数科で診療を行った場合も,様式1に登録されている診療科(医療資源を最も投入した傷病の診療を担当した医師の所属する診療科)で集計しています。
●「転院」については,退院先が「4他の病院・診療所への転院」とし,転院患者数/全退院数を転院率としています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし  317 4.76 5.15 0.32% 67.32
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 290 3.14 3.01 0.34% 71.38
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 261 4.67 4.47 1.53% 71.82
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 165 12.33 17.66 17.58% 81.62
050130xx97000x 心不全 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 64 19.23 23.94 10.94% 75.31
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし  183 3.47 3.43 0.55% 73.56
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし  99 11.27 19.06 12.12% 73.90
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病名なし 83 5.39 10.00 0.00% 70.81
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 74 15.76 20.92 45.95% 83.26
040040xx9908xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等28あり  53 6.17 10.62 1.89% 67.42
 肺がん症例に対しては,迅速かつ精密な分子病理診断を行うことによって,分子標的治療薬,免疫チェックポイント阻害薬などの薬剤を適切に用いるプレシジョンメディシンを進めております。多様な副作用に対応するために院内連携を強化しております。間質性肺炎に関しては,精度の高い早期診断を心がけ,特発性肺線維症に対しては抗線維化薬を用いた治療を積極的に行っております。急速に増加する呼吸器疾患への対応策として,呼吸器内科では病診連携を推進しております。入院患者さんについては,症状の安定した場合には回復期治療を得意とする病院などに転院していただく場合があります。
消化器・乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 68 10.51 15.30 4.41% 71.31
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2なし  59 9.53 10.59 1.69% 60.25
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2なし  53 4.94 6.23 0.00% 61.51
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等  43 4.49 4.96 0.00% 70.79
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 43 5.35 7.30 0.00% 57.7
 当科での,悪性疾患治療例は,大腸癌が最も多く(約180例),続いて乳癌(約110例),胃癌(約70例)が多くなっています。乳癌症例でも早期のものでは縮小手術を行い,術後のリンパ浮腫の軽減など整容面にも注意しています。
 またここには記載されていませんが,肝臓癌・転移性肝癌に対する70例を超える肝手術,膵癌・十二指腸癌・下部胆管癌など50例を超える膵臓手術を行っています。
 いずれの手術も,患者さんの不安な時間を少しでも短くするため,診断から2週間以内の手術を目標に取り組んでいます。
 良性疾患では鼡径ヘルニア,胆嚢摘出術が多くなっています。鼠径ヘルニア手術は外来手術を基本にしていますが,高齢の患者さんや合併症を有する患者さん,腹腔鏡下手術では短期間の入院手術を行っています。また腹痛を主訴に来院される患者さんの内,胆石症,胆のう炎の頻度が高いため,胆のう摘出術も多くなっています。侵襲を軽くするためにできるだけ鏡視下手術で対応しています。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病名なし 100 5.36 4.85 0.00% 60.15
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等  71 9.55 9.87 0.00% 45.07
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 副傷病名なし 69 5.38 4.61 0.00% 61.64
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし  52 2.42 3.20 0.00% 40.65
120010xx99x40x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病名なし 46 4.48 4.79 0.00% 58.35
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術  143 5.02 8.29 0.00% 44.83
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎  128 4.95 7.04 0.00% 54.10
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患  122 6.52 7.89 0.00% 19.20
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし  58 5.09 5.43 0.00% 41.64
030428xxxxxxxx 突発性難聴  43 7.53 9.02 2.33% 60.70
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 46 7.50 9.69 19.57% 72.63
010010xx01x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等2なし 副傷病名なし 45 20.09 21.16 6.67% 62.80
010030xx9900xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし  40 4.18 7.02 0.00% 59.68
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 31 8.71 7.35 16.13% 41.90
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 25 6.56 7.28 12.00% 56.40
 当院では脳神経救急患者を積極的に受け入れています。脳梗塞患者では発症まもない症例では血栓溶解剤による血栓溶解療法を行うとともに脳血管内治療を用いた血栓回収により一度閉塞した血管の再開通を積極的に行っています。また,脳腫瘍,未破裂脳動脈瘤の治療も数多くおこなっています。いずれの治療においてもナビゲーションシステムやモニタリングなどを用いてより安全で確実な治療を行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等  104 22.90 26.30 91.35% 80.90
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等  69 22.80 24.26 44.93% 77.71
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等  51 14.41 18.92 98.04% 65.63
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり  43 4.14 5.68 4.65% 64.26
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等  33 18.24 14.27 15.15% 30.15
内科(臨床腫瘍科)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
06007xxx99040x 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病名なし 53 5.68 9.90 0.00% 57.98
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病名なし 35 5.97 4.41 0.00% 65.74
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病名なし 21 12.14 9.58 4.76% 66.57
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病名なし 19 7.79 4.33 0.00% 62.89
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病名なし 16 16.69 16.17 0.00% 76.81
 化学療法は,原則外来での治療としています。しかし腎機能保護の目的から多量の補液を要する,シスプラチンなどの抗がん剤の投与,初回の化学療法導入時,食道癌に対する根治的な化学放射線療法では,腫瘍センター(臨床腫瘍科病棟)に入院の上で治療を行っています。具体的には,膵臓癌に対するFOLFIRINOX療法,大腸癌に対するFOLFOXIRI+アバスチン療法,食道癌に対するFP療法(シスプラチン+5FU),悪性リンパ腫に対するR-CHOP療法などです。また,全身状態の悪い患者さんへの化学療法や副作用の治療,緩和ケアへの移行を重点に置いた症状緩和などは,入院で治療する事もあります。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病名なし 183 9.99 10.08 6.01% 74.34
06007xxx97x00x 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 61 8.08 13.33 4.92% 72.03
060050xx97x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 52 9.58 10.42 3.85% 74.42
06007xxx9910xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし  51 7.88 5.14 1.96% 68.78
060335xx97x00x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 28 11.64 17.12 10.71% 61.86
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病名なし 124 2.07 2.53 0.81% 69.02
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし  73 7.11 7.20 2.74% 73.55
110070xx02020x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病名なし 69 6.83 7.40 2.90% 74.00
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 副傷病名なし 40 5.95 5.62 0.00% 62.73
110080xx9907xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等27あり  34 4.18 4.18 0.00% 68.03
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2なし  250 2.20 5.09 4.40% 73.53
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 101 7.35 12.05 5.94% 67.68
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病名なし 36 10.39 8.75 2.78% 67.86
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病名なし 24 10.42 14.21 0.00% 69.67
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病名なし 22 5.14 7.18 0.00% 42.86
内科(総合診療科・感染症科)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 106 15.37 20.92 26.42% 84.47
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし  87 15.45 19.01 20.69% 77.43
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病名なし 30 12.07 12.58 6.67% 75.53
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし  16 9.13 12.51 6.25% 68.06
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし  11 8.82 6.14 27.27% 81.27
 当院は,感染症の中でも最も重篤される敗血症を,全国的にみても屈指の症例数で診断,治療を行っている急性期病院です。その診療において中心的な役割を果たしているのが,総合診療科・感染症科です。  敗血症は,局所臓器で発症した細菌感染が,血流などを介し全身へ拡大した重篤な感染症です。細菌検査室と連携し,病原微生物を同定し,感受性の結果を踏まえ,最適な抗生物質を選定し,最適な治療を行うようにしています。国内外で耐性菌増加の問題もクローズアップされており,病原微生物をターゲットとした治療を行い,少しでも耐性菌が増えないよう心がけています。その他,高齢化に伴い,発生しやすい誤嚥性肺炎や尿路感染なども多く診療しています。当科での内科的治療で完結できる症例が多いですが,症例によっては他科と連携し,ドレナージ(病原体を体外に出す処置)なども行い,良好な治療成績をあげています。  感染症以外にも,内科領域における総合的な診療を実践しています。今年度から開始された内科救急診療部とも連携し,救急医療にも貢献しています。
内視鏡内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし  92 7.58 8.52 1.09% 72.63
060035xx03xxxx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術  48 6.00 7.09 0.00% 68.35
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 41 10.17 10.58 7.32% 73.34
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし  40 7.45 7.75 0.00% 64.90
060102xx02xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 小腸結腸内視鏡的止血術等  38 9.24 10.10 5.26% 74.79
 順位1,2位の上部消化管(食道・胃・十二指腸),下部消化管(結腸・直腸)の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の実数は,それぞれ上部:107件(癌 80件),下部:71件(癌 60件)でした。順位3-5位の出血性胃・十二指腸潰瘍と大腸憩室出血に対しては緊急入院,緊急内視鏡止血術にて対応しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり  403 3.04 2.84 0.00% 76.78
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり  84 7.13 8.00 0.00% 71.77
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり  65 6.12 6.16 0.00% 69.03
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり  42 10.36 9.75 0.00% 55.83
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし  39 7.85 7.05 0.00% 69.46
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病名なし 65 6.14 6.19 0.00% 3.12
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2なし  35 44.29 21.40 0.00% 8.23
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし  29 5.45 5.42 0.00% 8.69
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 27 4.93 7.28 0.00% 3.59
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病名なし 19 7.53 6.62 0.00% 3.32
 当院にはNICUがあり,慢性肺疾患などの後遺症のある児が下気道感染症,消化器感染症などに罹患すると治癒までの入院期間が長くなる傾向があります。同様に当院には小児腎臓科があり,難治性のネフローゼ症候群の紹介入院が多く,入院期間が長くなる傾向があります。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 33 7.30 7.28 18.18% 59.61
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病名なし 27 12.30 16.18 22.22% 70.44
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病名なし 15 13.93 16.16 40.00% 74.60
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり 副傷病名なし 13 11.77 16.16 15.38% 48.31
010060x2990501 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 副傷病名なし 12 11.67 18.38 25.00% 68.50
 脳梗塞へ移行するリスクの高い一過性脳虚血発作は入院のうえ病型診断をして脳梗塞を発症しないように治療を行っています。また,脳梗塞を発症している場合は病型に応じた急性期治療を行い,発症4.5時間以内で適応があれば血栓を溶かす治療,その適応がない場合や血栓が溶けない場合は,血栓回収の適応があれば脳神経外科と協力して血栓回収を行い,なるべく脳梗塞の範囲を大きくさせない治療を行っています。急性期の治療が終了すれば,なるべく速やかに回復期のリハビリテーション病院へ転院していただき,リハビリに専念してもらうようにしています。
 てんかんは痙攣発作で救急搬送されることが多く,新規に痙攣が発症した場合は背景に脳出血などの血管障害や脳炎,脳腫瘍等が原因となることがあり,痙攣を止めた後にそれらの検索を行っています。また,すでにてんかんと診断され,治療中の場合でも,薬の飲み忘れや寝不足などで発作を起こすことがあり,痙攣を止めた後に,薬剤の見直しと行っています。
 末梢神経障害のなかで,ギラン・バレー症候群や慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーは免疫異常で発症し,ギラン・バレー症候群に対しては免疫グロブリンの大量点滴を行いますが,症状が極めて重症の場合は,呼吸ができなくなり,救命センターで呼吸管理を行っています。慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーはギラン・バレー症候群よりは経過がゆっくりしていますが,歩行ができなくなることもあり,免疫グロブリン大量点滴やステロイド治療を行う事により症状を改善することが可能です。
移植外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2なし  198 2.29 5.09 15.15% 72.50
180040xx97x0xx 手術・処置等の合併症 手術あり 手術・処置等2なし  37 8.38 11.56 5.41% 62.86
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病名なし 13 6.46 8.75 0.00% 64.15
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 12 11.58 12.05 16.67% 72.58
180041xxxxxxxx 移植臓器および組織の不全および拒絶反応  9.25
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等  93 3.03 2.82 0.00% 3.62
060170xx02xxxx 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等  21 3.67 8.26 0.00% 2.52
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり  20 3.55 3.14 0.00% 2.55
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等  5.49
100380xxxxxxxx 体液量減少症  9.12
 鼠径ヘルニアは手術創がわかりにくい工夫を行っています。再発率は0.3%です。臍ヘルニアも手術創が目立ちにくい注意を行っています。停留精巣は症例に応じて腹腔鏡の併用を行っています。急性虫垂炎は臍部のみからの単孔式腹腔鏡手術を標準術式としています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 18 11.28 9.69 27.78% 62.39
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 副傷病名なし 18 4.00 3.56 16.67% 40.89
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 12 2.75 7.35 8.33% 22.92
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし  12 20.92 19.01 66.67% 80.25
180010x0xxx2xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等22あり  12 28.08 33.27 75.00% 70.92
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 25 5.60 11.01 8.00% 76.32
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病名なし 17 21.53 24.00 11.76% 72.06
050163xx02x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等21あり 副傷病名なし 15 19.13 20.61 13.33% 72.73
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 15 7.20 5.50 0.00% 74.60
050161xx99000x 解離性大動脈瘤 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 11 13.27 17.40 0.00% 77.18
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080190xxxxxxxx 脱毛症  34 2.94 13.90 0.00% 39.26
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし  21 11.14 11.05 0.00% 60.71
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし  20 5.95 14.27 0.00% 79.00
080020xxxxxxxx 帯状疱疹  11 7.00 13.50 0.00% 66.73
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1なし  15.51
 皮膚科に入院された患者さんとして,平成30年度最も多かったのは円形脱毛症の方でした。急性期で,脱毛部位が広範囲に及んでいる場合,全員に有効という訳では無いですが,入院しての点滴加療が奏功することがあります。ほぼ全ての患者さんが開業医さんから紹介され受診されています。
 その他,入院患者さんで多かった「膿皮症」「帯状疱疹」などは皮膚におこった細菌やウイルスの感染症となります。重症の感染症の際は安静も兼ねて入院して,点滴での治療を行います。
 また,基礎疾患があったり感染がひどいと「壊疽」,「壊死性筋膜炎」という生命にも関わる状態となり,必要があれば手術を行ったり,他科の先生と連携して某学的治療を行ったりします。
 また,皮膚に生じた良性・悪性のできものに対して,手術のため入院される患者さんも多くいらっしゃいます。できものの種類や部位によって手術方法は大きく変わりますので,患者さんごとにあわせた手術を行っています。手術の後の皮膚の欠損が大きい場合は,皮弁術や植皮術などを行うこともあります。
糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病名なし 46 12.28 13.90 0.00% 65.39
100070xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 33 9.45 11.05 0.00% 60.67
100071xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病名なし 22 11.73 14.27 4.55% 64.36
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 副傷病名なし 13.50
100070xx99x110 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病名あり 15.51
 糖尿病・内分泌内科では,2週間の糖尿病教育入院を実施しています。食事療法,運動療法,薬物療法で血糖コントロールを行うとともに合併症の検査を行います。医師,看護師,管理栄養士,薬剤師,理学療法士がチーム医療で退院後の療養生活を指導しています。糖尿病合併症の治療が必要な患者さんに対しては,眼科,循環器内科,腎臓内科,脳神経内科,皮膚科などと連携をとりながら,糖尿病合併症の治療に取り組んでいます。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし  120 10.74 11.87 0.83% 70.45
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病名なし 21 8.86 10.08 4.76% 38.67
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 肺切除術 気管支形成を伴う肺切除等  12 9.92 9.29 0.00% 71.33
040150xx97x00x 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 31.09
040150xx99x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術なし 手術・処置等2なし  23.39
 呼吸器外科では肺の悪性腫瘍(肺がん)と自然気胸が特に多い疾患です。ともに積極的に胸腔鏡を導入することで『体に対する負担をできるだけ軽減できる低侵襲手術で外科的に根治を目指す』を基本方針にして呼吸器外科専門医が手術を行っています。肺がん患者さんの平均年齢は70歳前後ですが,平均10日前後で退院されています。また肺炎や胸膜炎などの呼吸器感染症に併発する膿胸なども積極的に受け入れており,胸腔ドレナージで内科的に改善しない場合には胸腔鏡下手術で小さい創部で膿瘍腔を掻爬・ドレナージして治療しています。
産科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等  36 9.97 9.70 0.00% 33.31
120170xx01x0xx 早産、切迫早産 子宮破裂手術等 手術・処置等2なし  21 24.95 30.12 0.00% 31.52
120140xxxxxxxx 流産  18 2.06 2.45 0.00% 31.00
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし  16 7.69 19.69 0.00% 31.44
120180xx02xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 骨盤位娩出術等  15 7.27 8.70 0.00% 30.73
小児科(新生児)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 43 4.91 6.17 2.33% 0.00
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等21あり  32 14.59 11.34 3.13% 0.00
140010x497x3xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1000g未満) 手術あり 手術・処置等23あり  10 127.30 77.79 20.00% 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし  11.32
140010x299x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等21あり  22.18
 2500g以上,正期産で入院する軽症のお子さんについては,入院期間をできるだけ短縮させることによって母子分離をできるだけ避け,育児支援を促しています。他院で出生されたお子様については,バックトランスファーも行っています。同じく2500g以上で呼吸管理を要する中等症のお子さん,2500g未満で出生し,呼吸管理や中心静脈栄養管理を行ったお子さんも同様の理由で在院日数の短縮に努めています。1000g未満で出生したお子さんは,非常に重症であり集中治療管理の期間も長期化します。このため,亜急性期以降,母子支援を積極的に行っています。いずれの場合においても母子分離の短縮化に加え,長期に入院されたお子さんで遠方に住居地がある場合も退院前に地域に転院・連携を目指しています。
リウマチ科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病名なし 27 11.78 15.58 11.11% 65.96
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2なし  11 15.00 15.90 18.18% 80.82
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし  19.06
04026xxx9910xx 肺高血圧性疾患 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし  5.42
070470xx99x5xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等25あり  2.73
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
180040xx97x0xx 手術・処置等の合併症 手術あり 手術・処置等2なし  14 9.21 11.56 0.00% 53.50
070520xx97xxxx リンパ節、リンパ管の疾患 手術あり  9.50
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり  6.33
080260xxxxxxxx その他の皮膚の疾患  8.07
070071xx97xx0x 骨髄炎(上肢以外) 手術あり 副傷病名なし 31.18
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成30年4月1日から平成31年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●5大癌について初発患者はUICCのTNMから示される病期分類による患者数を,再発患者(再発部位によらない)は期間内の患者数としています。
●患者数は延患者数としています。
●様式1の項目「がん患者/初発・再発」が0(初発)かつ医療資源を最も投入した傷病名に対するICD10が,胃癌の場合はC16$,大腸癌の場合はC18$・C19・C20,乳癌の場合はC50$,肺癌の場合はC34$,肝癌の場合はC22$における各患者数をカウントしています。
●TNM 分類が不正確等で病期(stage)が不明な場合は,「不明」としてカウントしています。
●Stageが「0」のものは集計対象外としています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 116 22 27 35 15 30 1 7
大腸癌 61 59 72 40 21 84 1 7
乳癌 47 47 13 40 1 7
肺癌 89 41 160 80 69 206 1 7
肝癌 18 11 12 108 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 当院では初発症例のみならず,他院治療後の再発症例に対しても,積極的にがん治療を行っています。
 消化管の早期がんの患者さんに対しては内視鏡治療を行い,その結果追加切除が必要と判明した患者さんや,内視鏡治療の適応外で比較的早期の患者さんには腹腔鏡下手術を選択しています。進行がんの患者さんに関しては開腹切除を行い,さらに高度進行例では手術前に抗がん剤治療を行い,開腹手術を行っています。遠隔転移を有する患者さんには抗がん剤治療を先行させ,抗がん剤治療の奏功した患者さんには積極的に手術を行い,がんを残さない治療を心掛けています。
 乳癌の患者さんでも進行の度合いに応じて手術療法以外に,抗がん剤治療,ホルモン療法,放射線療法を組み合わせた治療を行っています。
 肝癌では手術療法以外にも肝動脈塞栓術(抗がん剤治療),ラジオ波焼灼術,放射線療法,分子標的治療薬などを組み合わせた総合治療を行っています。治療法の選択にあたっては,肝臓内科医,肝臓外科医,放射線診断・治療医が連携をとりながら行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成30年4月1日から平成31年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●入院契機傷病名および最も医療資源を投入し傷病名に対するICD10 コードが J13~J18$ で始まるものに限定しています。
●重症度分類は,A-DROPスコアを用いています。
●重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類しています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 37 9.73 57.84
中等症 105 11.52 76.14
重症 30 13.87 79.17
超重症 13 18.92 77.08
不明
 肺炎では,より正確な原因微生物診断に基づいた適正な治療を行っています。慢性呼吸器疾患をお持ちの患者さんは,繰り返し肺炎に罹患されることも多い状況です。肺炎の予防にも積極的に取り組んでおり,ワクチン接種も推奨しています。呼吸器内科では病診連携を推進しております。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成30年4月1日から平成31年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●最も医療資源を投入した傷病のICD10がI63$である症例を集計しています。
●「転院」については,退院先が「4他の病院・診療所への転院」とし,転院患者数/全退院数を転院率としています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 231 19.40 74.56 43.72%
その他 26 16.96 72.04 23.08%
 脳梗塞は発症3日以内の急性期の入院が殆どで,超急性期に救急搬送され,適応があれば発症から4.5時間以内に急性期の血栓を溶かす治療をおこない,急性期治療として病型に応じた治療を行っています。
 病型検索の過程で脳以外の血管にも動脈硬化性変化が強いことが見つかった場合は,循環器内科や心臓血管外科と協力して,また急性期からのリハビリテーションは極めて重要であり,リハビリテーション科に依頼して早期からリハビリテーションを行っています。
 これら急性期の治療が終了した後は,リハビリテーションの継続が重要であり,回復期のリハビリテーション病院になるべく早く転院してリハビリテーションを継続できるよう地域連携室を介して転院調整を行い,残念ながら病状が重篤で回復が十分でない場合は療養型病院への転院調整を行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成30年4月1日から平成31年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●同一手術において複数の手術手技を行った場合,主たるもののみカウントしています。
●複数の診療科に転科している患者がそれぞれの科で手術を行った場合術前日数は,様式1にある「医療資源を最も投入した傷病名」の診療科として,主たる手術のみをカウントしています。
●輸血関連(K920$)は除外としています。
●創傷処理,皮膚切開術,非観血的整復術,徒手整復術等,他,軽微な手術およびすべての加算は除外としています。
●術前日数は様式1開始日から主たる手術の手術日まで(手術日当日は含まない)の日数としています。
●術後日数は主たる手術の手術日から(手術日当日は含まない)様式1終了日までとしています。
● 「転院」については,退院先が「4他の病院・診療所への転院」とし,転院患者数/全退院数を転院率としています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 426 0.99 1.10 0.00% 76.29
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの 136 0.82 6.93 0.00% 65.99
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術 その他のもの 61 0.82 4.67 0.00% 67.77
K2682 緑内障手術 流出路再建術 61 0.97 5.85 0.00% 72.98
K2683 緑内障手術 濾過手術 47 1.00 6.70 0.00% 68.74
消化器・乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 91 1.32 3.84 1.10% 60.48
K7193 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 55 4.16 11.69 10.91% 71.78
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 55 1.00 2.95 0.00% 61.93
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 43 2.65 7.56 4.65% 71.40
K672 胆嚢摘出術 42 3.43 10.38 9.52% 74.31
 当院では,胆石症,胆のう炎の患者さんに消化器内科が迅速に対応しています。胆道内視鏡検査で異常があれば状況に応じて胆道内クリーニングやチューブ挿入を行っています。手術が必要な場合は当科に紹介となり,積極的に腹腔鏡下手術を行っていますが,胆のう炎の重症度,併存症の重症度によっては,開腹手術が避けられない場合もあります。脳梗塞などで他院リハビリ中に胆のう炎を起こされる方も多く,速やかに手術を行い,早期にリハビリに復帰できるよう心がけています。
 結腸癌症例に関しては,高度進行例に関しては腹腔鏡下手術のメリットが証明されていないため,その進行度に応じて腹腔鏡手術と開腹手術を使い分けています。
 乳癌手術に関しても鏡視下手術の導入や同時乳房再建など美容的な面にも配慮しています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 262 1.23 2.77 0.00% 69.81
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 210 2.24 3.33 1.43% 71.17
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術 その他のもの 66 1.67 3.00 1.52% 58.27
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 58 0.00 11.48 3.45% 68.55
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 52 2.46 8.94 1.92% 78.58
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 80 1.34 19.85 43.75% 78.03
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 78 3.96 14.85 69.23% 76.28
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 60 1.00 3.32 1.67% 53.82
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 52 5.25 17.90 90.38% 80.50
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 50 1.82 8.74 28.00% 59.08
耳鼻咽喉科・頭頚部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 110 1.02 4.76 0.00% 19.12
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 107 0.92 3.00 0.00% 53.38
K305 乳突削開術 50 1.12 2.96 0.00% 51.62
K3192 鼓室形成手術 耳小骨再建術 49 0.98 2.84 0.00% 37.69
K3191 鼓室形成手術 耳小骨温存術 36 0.97 2.97 0.00% 46.72
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD) 144 1.03 8.4 5.56% 69.6
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 133 1.63 7.03 5.26% 71.08
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 53 0.98 7.68 1.89% 75.83
K6872 内視鏡的乳頭切開術 胆道砕石術を伴うもの 25 0.88 6.32 4.00% 82.36
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 23 1.52 10.17 8.70% 76.48
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 81 1.14 7.48 0.00% 48.23
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 51 1.00 4.67 0.00% 36.88
K867-3 子宮頸部摘出術(腟部切断術を含む。) 44 0.05 1.45 0.00% 41.95
K872-3 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術、子宮内膜ポリープ切除術 37 0.51 1.30 0.00% 36.51
K889 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側) 29 1.72 9.55 0.00% 56.83
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 151 1.27 5.29 3.97% 74.55
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 46 1.04 4.43 2.17% 63.02
K802-21 膀胱脱手術 メッシュを使用するもの 31 1.00 7.19 0.00% 75.06
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 27 1.89 10.30 0.00% 68.00
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 26 0.19 10.50 11.54% 66.65
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 51 4.16 18.20 9.80% 61.63
K171-21 内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術 下垂体腫瘍 43 2.79 8.88 2.33% 48.49
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 41 1.71 7.22 21.95% 75.46
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング 1箇所 33 1.03 28.67 42.42% 59.76
K1781 脳血管内手術 1箇所 24 1.46 19.38 29.17% 64.88
 脳腫瘍や脳動脈瘤の治療には高度な医療技術が要求されます。下垂体腫瘍に対する内視鏡手術を含め低侵襲の治療をこころがけています。動脈瘤については血管内治療と開頭クリッピング術ともに行っており,個々に応じた適切な治療を行っています。低侵襲で短期間の入院で済む医療を提供しており,治療成績も良好です。
移植外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 216 0.24 1.57 14.81% 72.00
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 16 0.69 4.81 0.00% 61.69
K608-3 内シャント血栓除去術
K6147 血管移植術、バイパス移植術 その他の動脈
K6072 血管結紮術 その他のもの
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 253 0.15 1.15 4.74% 73.66
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 64 5.11 9.95 6.25% 68.20
K5481 経皮的冠動脈形成術(特殊カテーテルによるもの) 高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテルによるもの
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) その他のもの
内視鏡内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術 85 1.06 5.16 0.00% 73.06
K654 内視鏡的消化管止血術 67 0.94 8.58 17.91% 72.69
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 65 1.06 4.00 0.00% 67.88
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 46 1.37 5.76 6.52% 73.33
K735-4 下部消化管ステント留置術 20 0.70 10.30 15.00% 72.75
 上部・下部消化管の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の予定手術以外に,消化管出血の緊急止血術,大腸悪性腫瘍による閉塞性イレウスに対してのステント留置術などの緊急内視鏡手術にも対応しています。尚,通常の大腸ポリープに対しては外来にて日帰り手術を実施しています。平成30年度の実績は572件でした。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 94 1.01 1.02 0.00% 3.74
K836 停留精巣固定術 21 1.00 2.10 0.00% 2.62
K6333 ヘルニア手術 臍ヘルニア 19 1.00 1.74 0.00% 2.21
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。)
 鼠径ヘルニアは手術創がわかりにくい工夫を行っています。再発率は0.3%です。臍ヘルニアも手術創が目立ちにくい注意を行っています。停留精巣は症例に応じて腹腔鏡の併用を行っています。急性虫垂炎は臍部のみからの単孔式腹腔鏡手術を標準術式としています。胃瘻造設は障害のあるこどもさんに行う事が多いのですが,当院の小児神経専門医と協力して診療を行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5551 弁置換術 1弁のもの 18 4.83 22.06 22.22% 71.89
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 16 1.06 4.81 0.00% 70.38
K597-2 ペースメーカー交換術 16 1.00 3.94 12.50% 80.94
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの) 2吻合以上のもの 15 4.47 21.40 33.33% 73.40
K5606 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの) 11 3.45 15.27 18.18% 73.82
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 54 1.00 8.94 0.00% 70.20
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 52 1.04 8.29 1.92% 71.06
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) 24 2.88 6.04 4.17% 41.92
K5132 胸腔鏡下肺切除術 その他のもの 12 1.00 7.92 0.00% 71.33
K5143 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 10 1.00 9.80 0.00% 68.90
 呼吸器外科の手術では基本的に胸腔鏡下手術による低侵襲手術を導入しており,手術創も小さいため早期回復が期待できます。肺悪性腫瘍(肺がん)の手術は手術前日に入院となり,標準的な術式である肺葉切除の場合は,手術時間は2時間前後で輸血しないことがほとんどです。術後は平均8日前後で退院となっています。自然気胸の手術(肺嚢胞切除術)は術後は平均6日前後で退院となっており,再発を防ぐために肺嚢胞を切除した部位に生体適合性のある被覆シートで覆って補強しています。
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 68 5.93 6.38 0.00% 33.21
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 21 9.57 6.48 0.00% 33.57
K9091ロ 流産手術 妊娠11週までの場合 その他のもの 15 0.27 0.73 0.00% 31.67
K9061 子宮頸管縫縮術 マクドナルド法 15 1.47 5.27 0.00% 31.20
K911 胞状奇胎除去術
内科(臨床腫瘍科)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 24 4.83 9.17 0.00% 62.88
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K688 内視鏡的胆道ステント留置術
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD)
 がん化学療法では,点滴の回数を重ねると末梢血管の確保が難しくなることがあります。また刺激の強い抗がん剤では,静脈炎による疼痛のために継続できない場合もあります。こうした場合に,より安全・確実に抗がん剤治療を行うために,中心静脈注射用埋め込み型カテーテル(CVポート)を設置することがあります。またCVポートは血管内に薬を長時間注入する場合,例えば高カロリー輸液の投与などにも用いることがあります。当院では,原則外来で日帰り小手術として行っています。本データは,症状緩和目的で入院された患者さんで,CVポートを設置した件数を示すもので,術後日数はCVポート増設のために必要であることを示すものではありません。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K628 リンパ管吻合術 13 1.31 7.08 0.00% 71.54
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後)
K0871 断端形成術(骨形成を要するもの) 指(手、足)
K0591 骨移植術(軟骨移植術を含む。) 自家骨移植
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径4センチメートル以上
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 21 0.38 4.67 0.00% 78.43
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径6センチメートル以上12センチメートル未満
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径2センチメートル未満
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径2センチメートル以上4センチメートル未満
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径3センチメートル以上6センチメートル未満
 皮膚科では良性・悪性に関わらず,必要に応じて皮膚腫瘍の切除を行っています。小さいもの,侵襲が少ないものは外来での手術を行っていますが,侵襲が大きいものは日帰りで手術室で行います。さらに,入院して術後の安静が必要であったり,全身麻酔で手術を行ったりすることもあります。
救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術 12 93.75 28.50 58.33% 67.50
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 止血術
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方椎体固定
K637-2 経皮的腹腔膿瘍ドレナージ術
呼吸器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) その他のもの 10 2.00 4.60 30.00% 63.40
K6181 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(四肢)
K6261 リンパ節摘出術 長径3センチメートル未満
K637-2 経皮的腹腔膿瘍ドレナージ術
K672-2 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(四肢)
 肺がんの確定診断等に際しては,気管支鏡検査・CTガイド下生検・リンパ節生検・胸腔鏡下肺生検などから,迅速かつ精密な病理診断・分子病理診断・がんゲノム遺伝子パネル検査を行うために患者さんごとに最も適した方法を行うように心がけております。喀血に対してもIVR-CTを駆使した気管支動脈塞栓術を積極的に行っております。
小児科(新生児)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K639 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの 20 0.00 122.60 5.00% 0.00
K639 急性汎発性腹膜炎手術
K5622 動脈管開存症手術 動脈管開存閉鎖術(直視下)
K2762 網膜光凝固術 その他特殊なもの(一連につき)
K1382 脊椎披裂手術 その他のもの
 超低出生体重児は自発呼吸に乏しく,出生時に気管挿管を要する仮死蘇生術が必要ですが,その後の治療(呼吸栄養管理)と退院支援を充実化させており,在院日数の短縮につながっています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成30年4月1日から平成31年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●最も医療資源を投入した傷病名が播種性血管内凝固(DPC6桁130100),敗血症(DPC6桁180010),その他の真菌症(DPC6桁180035),手術・術後の合併症(DPC6桁180040)について,入院契機病名(DPC6桁レベル)の同一性の有無を区別して症例数をカウントしています。
●同一性の有無とは,上記4つの各医療資源最傷病の症例(DPC6桁レベル)について,様式1の入院契機傷病名に対するICD10コードが,医療資源最傷病名に対応するICD10コードに該当している場合は「同一」としています。
●同一性の有無を区別した各症例数(個々の様式1ベース)の,全退院患者数に対する発生率を示しています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 19 0.12%
180010 敗血症 同一 141 0.91%
異なる 111 0.72%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 132 0.85%
異なる
 厚生労働省による平成29年度のDPC対象病院全国平均は,上から順に,DIC(播種性血管内凝固)「0.16%」,敗血症「0.57%」,その他の真菌症「0.04%」,手術・処置等の合併症「0.76%」となっています。
更新履歴
2019/9/27
平成30年度 病院指標を公開しました。