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石川 暢久いしかわ のぶひさ

副院長
主任部長
(兼)呼吸器センター長
(兼)患者総合支援センター長
(兼)薬剤科部長

専門

肺がん・間質性肺炎
慢性閉塞性肺疾患
難治性喘息

資格・その他

日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本呼吸器学会専門医・指導医
日本呼吸器内視鏡学会専門医・指導医
日本臨床腫瘍学会暫定指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医・暫定教育医
インフェクションコントロールドクター
広島大学医学部臨床教授
臨床研修指導医養成講習会修了
日本内科学会内科救急(JMECC)インストラクター
The Best Doctors in Japan 2018-2019、2020-2021、2022-2023

COPD(慢性閉塞性肺疾患)の診断と治療

COPDは喫煙歴のある高齢者に多い疾患であり、わが国における患者数は500万人以上と推定されています。高齢化社会が今後さらに拡大する日本においては、COPD患者数が今後さらに増加すると予想されます。そこで、2013年より発足した第2次健康日本21では、従来のがん、糖尿病、循環器疾患の3疾患に新たにCOPDが加えられました。

長年の喫煙歴があり、咳・痰・呼吸困難などの症状がある場合にはCOPDが疑われます。COPDの診断は気管支拡張薬投与後の1秒率が70%未満の閉塞性換気障害を認め、他の閉塞性肺障害をきたす疾患を除外する必要があります。当院では、呼吸機能検査、胸部単純X線や胸部CTなどの画像診断に加えて、COPDに関連する症状の程度を修正MRC(Medical Research Council)質問表ならびにCAT(COPD assessment test)を用いて評価をします。COPDの重症度は1秒量に、症状の程度(呼吸困難・運動能力・増悪の頻度)を加味して総合的に判断し、これに対応した治療法を選択します。具体的には、COPDの重症度が高くなるに従って、禁煙、ワクチン接種(インフルエンザ、肺炎球菌)、気管支拡張薬の投与、吸入ステロイド薬の投与、酸素療法、リハビリテーションの施行などを追加します。COPDに難治性喘息を合併した症例に対しては抗体薬(オマリズマブ、メポリズマブ)を使用した治療を行うことによって、個別化医療をすすめることを心がけております。また、実地臨床として標準療法を提供すると同時に、最新の治療法や治療薬の開発を目指したCOPDに関する臨床研究や臨床試験(治験)も積極的に行っています。

一方で、COPD自体が肺以外にも全身性の影響をもたらして、全身性炎症、栄養障害、骨格筋機能障害、心血管障害、骨粗鬆症、抑うつ、糖尿病、睡眠障害、緑内障、貧血など併存症を引き起こしていることが知られています。さらに、COPDの合併症としては、気管支喘息、間質性肺炎、気胸、肺癌などが知られております。以上のようにCOPDは全身性疾患であるために、他の診療科と連携をしてCOPDの併存症、合併症に対する精査加療も行います。