ペインクリニック
麻酔科医の仕事は手術治療を受ける患者さんに麻酔をかけることです。ただし本当の仕事は麻酔薬を投与することでなく,投与したあとの患者さんの全身状態の管理にあります。
現在ある全身麻酔薬はほぼすべて,意識のみならず呼吸も循環も体温調節をも抑制するものばかりです。気管挿管を行い,人工呼吸器を設定調整し,脈拍・血圧・輸液量・尿量を管理し出血量が多ければ輸血を行い,保温に努め,手術が終われば意識は戻さなくてはなりません。
このような医療技術はそのまま,全身状態が重篤な状態に陥った患者さんへの治療である,救急・集中治療領域で活かせるものです。私は数年前から当院救命救急センターでもっぱら救急・集中治療に携わっている麻酔科医師です。上記に加えて広島県ドクターヘリ事業にフライトドクターの1人としての参加や,広島圏域メディカルコントロール協議会の検証医師として地域の救急隊員さんたちへの指導もお手伝いさせていただいています。
さらにTV・新聞などで知られてきましたDMAT(災害派遣医療チーム)で活動する医師として,年間を通じての各種訓練や実災害への対応を担っています。
今後も広島県の救急・集中治療,ドクヘリ事業,災害医療へのご協力をお願い申し上げます。