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骨軟部腫瘍

骨軟部腫瘍(こつなんぶしゅよう)について

骨軟部腫瘍とは骨や筋肉,脂肪,神経などの軟部組織にできる腫瘍のことで,足の先から頭までからだのあらゆる部位に発生します。乳児から高齢者まで幅広い年齢層にできます。骨腫瘍は約50種類,軟部腫瘍は約120種類と種類が多いのが特徴です。

悪性(肉腫といいます)はがん全体の1%未満に過ぎない希少がんで,年間で人口10万人あたり3人程度しか発症しないとされています。良性は比較的多く,年間で10万人あたり300人以上発症すると言われています。骨軟部腫瘍は,良性でも放置しておくとどんどん進行していくものもあり,悪性でも比較的おとなしい性質のものや悪性度の高いものまでさまざまです。また内臓などにできたがんが骨に転移する転移性骨腫瘍は国内で年間20万人以上の患者さんが罹患されると言われています。

症状について

骨腫瘍は病的骨折(病気が進行し骨が折れてしまうこと)などによる痛みで気づくことが多いですが,症状がなくても検診などで偶然みつかることもあります。軟部腫瘍は痛みのないしこりとして気づくことが多く,進行して大きくなってから受診されることが多くあります。ほとんどの悪性腫瘍は痛みがなく,また小さい腫瘍でも悪性のことがあるため,放置せずに早目に病院を受診されることをお勧めします。

診断について

レントゲンやCT,MRIなどの画像診断を行います。確定診断には組織の病理検査が必要です。病気のある部位や状態により組織を採取する方法を決めます。

骨軟部腫瘍には一部の病気を除いて基本的に血液検査(腫瘍マーカー)では診断できません。それぞれの骨軟部腫瘍によって性質が異なるため,病気に応じた専門的な検査が必要になることもあります。

ふとももにできた2cm大の悪性腫瘍(→)のMRI画像

ふとももにできた2cm大の
悪性腫瘍(→)のMRI画像

手にできた悪性腫瘍

手にできた悪性腫瘍

手術治療について

肉腫の治療は腫瘍切除が基本となります。再発,転移のリスクを減らす目的で放射線治療,化学療法を単独もしくは併用することもあります。

手術は広範切除を行いますが,腫瘍が血管や神経に接している場合は,血管・神経を温存し補助療法(放射線治療など)を追加することがあります。また適応により液体窒素を利用した骨温存手術を行うこともあります。

切除後の再建方法はさまざまですが,骨では人工関節や腓骨などを利用した生物学的再建,軟部では遊離皮弁や局所皮弁が中心となります。

化学療法・分子標的薬など

診療ガイドラインに沿い,転移のない患者さんに対しても組織型や病態により化学療法を行うことがあります。転移例では主な治療は,化学療法や分子標的薬になります。患者さんの臨床状態と組織亜型に合わせた薬剤選択が行われます。

軟部肉腫に対してはイホスファミドとドキソルビシンがキードラッグとして長い間使用されてきましたが,2012年以降パゾパニブ,エリブリン,トラベクテジンなどの新規薬剤が肉腫の適応になりました。また免疫チェックポイント阻害剤であるペムブロリズマブも肉腫の適応となっています。

以前は入院で行う多剤併用大量化学療法が原則でしたが,外来通院で処方可能な薬剤も増えてきています。

腫瘍切除を行う時の注意事項

手術時の切開方向や麻酔方法,局所麻酔量など切除時に気をつけないことが多くあり,注意を要します。また切除前にエコーやCTのみでは正確な腫瘍の性状や広がりがわかりにくく,MRIによる画像評価が必要です。MRIを撮影せずに切除し,病理診断が悪性であった場合,unplanned excisionとよばれています。腫瘍が残存しており,局所再発・転移を生じやすくなるため追加の治療が必要になります。

《広報誌「もみじ130号(2019.12)」に掲載した内容を再編集しました(2023.3)》

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